「耳鳴り」の陰に病気が隠れている!?

          

多くの人が悩んでいる「耳鳴り」。

その多くが、実際には音が鳴っていないのに

何かが聞こえる症状です。

 

不快でイライラしますし、

周りの音が聞き取りづらく、

集中力が低下して生活や仕事に支障が出ることもありますが、

いわゆる「病気」ではありません。

 

しかし…

 

耳鳴りを引き起こしている病気が隠れていることもあるんです。

どんな病気があるかというと…

 

◆突発性難聴

字の通り、突然音が聞こえにくくなる病気。

「キーン」「ピー」などの高音の耳鳴りのほか、

「片耳が聞こえなくなる」「耳鳴りがする」「めまいがする」

という症状を訴える方が多いです。

 

原因は不明。

治療をしても完治しにくく、

しかも症状が出てから遅くても2週間以内に治療をスタートしていなければ

聞こえなくなることもある、

やっかいな病気です。

 

多くの場合、薬を使って治療します。

妊娠中や授乳中には使えない薬もあるので、

妊婦さん、ママさんは注意してください。

最近では、外科手術での治療も行われるようになっています。

 

◆メニエール病

20~40代の女性に多い病気です。

「キーン」という高音、「ザー」という低音の耳鳴りと、

めまい、聞こえにくい、耳が詰まる感じの症状が多く、

特に、10分~数時間続くめまいを繰り返します。

吐き気や嘔吐、冷や汗、動悸が起こる方もいます。

 

原因は、「内リンパ水腫」だといわれていますが、

ストレス、睡眠不足、疲労が「内リンパ水腫」の発生にかかわっているので

薬での治療とともに、生活習慣を見直すことも大切です。

 

◆低音障害型感音難聴

メニエール病からめまいの症状を引いたような病気で、

「ブーン」「ゴォー」といった低音の耳鳴りを訴える方が多いです。

こちらも20~40代の女性に多く、

突然、低音だけが聞き取りにくいという障害が起こります。

 

原因は、ストレス、疲労、睡眠不足など。

症状が軽い場合は、

適切な休息、適度な運動、リラックスすることなどで改善。

薬を使って治療することもあります。

 

症状が軽い傾向ですが、

10~20%が繰り返すため、要注意。

 

◆聴神経腫瘍

脳腫瘍の一種で、ほとんどが良性腫瘍です。

持続的な「ジャー」「シャー」、「キーン」という高音の耳鳴りと

難聴、めまいを繰り返し、次第に進行する場合はこの病気であることが多いです。

 

腫瘍があまり大きくならないケースが多いので、

経過を観察することになりますが、

大きくなる傾向があれば手術と放射線治療が必要。

 

ただし、腫瘍を取り除いたからといって

必ずしも聞こえがよくなるわけではありません。

 

◆中耳炎・耳垢栓塞など

「ブーン」「ボー」などの低音の耳鳴りが聞こえる場合、

中耳炎や耳管の病気であることがあります。

 

◆ストレス

耳鳴りには、ストレス、疲労、睡眠不足がかかわっているため、

「キーン」「ピー」などの高音の耳鳴りが聞こえることがあります。

 

耳鳴りの不快感、イライラ、治らない不安から

精神的に不安定になってしまうこともあります。

 

その場合には、

抗うつ剤などを使用したり、

カウンセリング療法を行ったりします。

 

 

耳鳴りは、

耳鼻咽喉科などを受診して

原因となる病気が隠れていないか検査することが大切。

 

検査で異常が見つからず、

なかなか改善もしない場合は、

ぜひ当院へどうぞ。

 

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